積読を消化したい。

絶版を恐れるあまり、積読ばかりが増えてしまったので読書のモチベーションを上げるために開設しました。読んだ小説の感想を書いていきます。

『そして扉が閉ざされた』岡嶋二人

岡嶋二人さんの「そして扉が閉ざされた」を読みました。

睡眠薬で眠らされ地下の核シェルターらしき場所に閉じ込められた男女4人が過去の事件の真相を推理する話です。

ページ数と内容がちょうど良く。ロジックや伏線が丁寧で意外な真相もあり間違いなく傑作のミステリ小説だと感じました。

登場人物は閉じ込められていますが、いわゆるクローズドサークルのミステリ要素や映画のCUBEのような脱出謎解き要素は薄いです。
あくまで過去の事件の回想と4人のよるブレインストーミングが中心です。

読書メーターで他の方の感想を読むと「登場人物たちの性格が悪く共感できない」という意見がありますが、閉じ込められた状態で過去の事件の犯人や閉じ込めた人物の共犯者がいるかもしれないという疑心暗鬼な心理状態なので嫌な部分がでるのもしょうがないと私は思いました。