『グラスバードは還らない』市川憂人 ネタバレなし感想 登場人物メモ
市川憂人さんの3作目「グラスバードは還らない」を読みました。
前の2作に劣らず面白く期待を裏切らない作品でした。
ほぼ同時進行の2つの事件、ガラス張りの迷宮での密室殺人は見立てのようなものはないですが「そして誰もいなくなった」風でもあり、崩壊する高層ビルというパニックシーンが章ごとに交互に書かれどのように結び付くのか考察しながら一気に読み進めることができました。
これまでの作品に続き今作では一見ただの壁のようでも電気を通すと透明になるガラスになる現実にはないハイテク科学が登場します。
主人公達の章と事件が起きている章を交互に書くこととハイテク科学は本シリーズのお約束になるのでしょうか?
登場人物メモ
ヒュー・サンドバーグ U国屈指の不動産王。ガラス製造会社SG社を所有。
妻は故人。希少動植物密売疑惑がある。
仕事は厳しいが一人娘には甘い。
ローナ・サンドバーグ ヒューの一人娘。チャックと交際している。
ヒューはチャックとの関係を知らない。
チャック・カラトル SG社の研究員。トラヴィスの部下。自分を卑下している印象。
イアン・ガルブレイス M工科大学の助教授。SG社と製品開発で協力している。
自分の研究が金を生むかは気にしない。ヒュー相手にも物怖じ
せず飄々と自分の意見を言える。
セシリア・ペイリン M工科大学の博士課程の学生。イアンの彼女。
なにか後ろめたい感情がある模様。
パメラ・エリソン 2年前にヒューのメイドになる。仕事ができるためヒューに気に 入られている。ローナとチャックの交際を知っていてる。
ヴィクター・リスター ヒューの顧問弁護士。
エマ・グランプトン ビル内の会社の受付嬢。レンの救助活動に協力。
マリア・ソールズベリー たまたま捕まえた密入国者が持っていた希少動植物密売の
顧客リストにヒューを彷彿させる人物の名があったのが今作
の捜査のキッカケ。
九条漣 マリアの部下、バディ。